nostos booksさんのインスタグラム写真 - (nostos booksInstagram)「これは記録か、芸術か。えんぴつと水彩絵の具で描かれたきのこの彩色図に、英字紙片に包まれた標本、そしてきのこの特徴が分類学的に記された英文。コラージュとも取れる南方熊楠の菌類図譜は、アメリカの画家・サイ・トゥオンブリーのペインティング作品を彷彿とさせます。一体だれがこれを見て単なるスケッチだと思うでしょうか。氏が世界中を歩き、自然のなかで触れ続けてきたかたちと色の結晶ともいえる芸術に思えてなりません。しかしきっと、熊楠自身にとってこうした芸術性は意図したものでも、気に留めるべきものでもないのでしょうね。語学が堪能で、早くから日本に生物学を広めるなど、その博学ぶりから「歩く百科事典」とも呼ばれた南方熊楠は、生涯研究に没頭していました。自宅の書斎には所狭しと書籍や原稿が広げられ、1910年に家宅侵入で逮捕されたときには監獄の中で新種の粘菌を発見したという逸話があるほど、その頭の中はどんな状況においても好奇心・探究心で満たされていたのです。図版の下には図譜に記された英文の解説や、それらが描かれた背景などの補足説明が綴られています。芸術性という観点抜きにしても、そこから熊楠の日々と人生を垣間見ることができ、南方熊楠というひとについてもっと知りたくなりました。(なつき) 『南方熊楠菌類図譜』の詳細はプロフィールリンクからどうぞ。 >> @nostosbooks #南方熊楠 #博物学 #博物誌 #生物学 #nostosbooks #ノストスブックス #松陰神社前 #松陰神社前駅 #松陰神社商店街 #世田谷線#古本 #古本屋 #古書店 #東京古書店 #古本屋巡り #アート本 #アートブック #デザイン本 #ブックデザイン #おすすめ本 #おすすめの本」7月17日 12時00分