黒河内真衣子のインスタグラム(mamekurogouchi) - 8月25日 00時03分

長旅を終えて東京に戻ってきて、ミーティングで興奮しながら籠人間を作りたい！と言った時、スタッフがぽかーん という顔をしていた。また変なこと言い出した…と思ったと思うけれど、その時私の頭の中で柔らかな籠の洋服達が踊っていて、それを具現化するために試行錯誤した数ヶ月であった。光沢とハリのあるリネンの糸をスニーカーなどの靴紐を作っている千葉の工場さんにお願いして筒状の紐にしてもらい、それを群馬で刺繍で籠を編むように施していく。一筆書きの要領でデータを組むからどうやったら立体的に見えるかが難しい。最初依頼が来た時何という無理難題…と思ったけれど図案を受け取った瞬間、これは絶対形にしなきゃいけないと思ったと職人さんが後に言ってくれた。洋服になった刺繍たちをみて、腰が抜けるほどびっくりしたと言ってくれて本当に嬉しかったけれど私達はサンプルを受け取った瞬間震えるほど感動した。スタッフみんなで籠人間だー！と湧いた。

これを作っている頃、私の頭の中は”包む”と”籠”でいっぱいで大地からにょきにょきと生える植物達が絡み合って編み目をつくって籠になり洋服になって体を包んでいく妄想ばかりしていた。そんな洋服が実際に形になって幸せです。何年やっても物作りは毎回発見があって楽しいなぁと思う。
是非この美しいコード刺繍のシリーズでいろんなお洋服を包んで纏ってみてください。それが私の思い描いていた包まれるコレクションです。

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