鈴川博紀さんのインスタグラム写真 - (鈴川博紀Instagram)「タイトル:桜の園(シリーズ) モチーフ:桜の園(1903年完成のチェーホフによる作品) テーマ:無常、その中の斜陽 ステートメント: 弱さと向き合うことでしか生まれえない力がある。 自身が生まれ育った土地を売り払う必要に迫られている、没落した貴族が主人公の戯曲。 作者であるチェーホフはこれを喜劇と位置付けた。しかし多くの人がそれに異を唱え続けてきた。これは悲劇だと。悲しい物語だ、と。現代の俳優にも多くの影響を与え続けている俳優で演出家のスタニスラフスキー(1863~1938)もこれは悲劇だと考えたそう。 逆にこれを喜劇だと訴える人は、「面白いキャラクターがいるからこれは喜劇なんだ」という文脈を用いる。 たしかにそういうキャラクターはいる。 耳が遠くなってしまって会話が通じず、支離滅裂な返事をするお爺さん。それに、もうお金はないのに、残ったわずかなお金の浪費までもやめられない没落貴族の主人公・ラネーフスカヤ。 登場する個々人に可笑しなところはある。けれどそれが故に喜劇なのではない。 本当のワケはこうだと考える。 この劇は、弱さと向き合って生まれた力が登場人物ないしは観劇者に、喜びや活力、そして変化をもたらすから、ということ。 ラネーフスカヤは自身の零落を受け入れて対峙し、次へと歩き出す。彼女は弱さと向き合った。そこにこそ、この演劇の喜劇性が現れている。つまり、コメディという意味ではなく喜びを生む劇、という意味で。 今のコロナウイルスの現状はとてもタフだ。僕には計り知れないほどの状況下に置かれている人々がいると思う。けれど、ひとまずタフだ。 だからと言って、直ぐにただ「じゃあ頑張ろうよ」ということではないと思う。 辛さや弱音と向き合う時間が必要なんじゃないか。 そう思って、この戯曲は今こそ読まれるべき一冊だと考えた。 そしてこの桜の園をモチーフに写真を撮りたくて、カメラを持って街へ出た。」4月1日 18時38分 - hirokisuzukawa

鈴川博紀のインスタグラム(hirokisuzukawa) - 4月1日 18時38分


タイトル:桜の園(シリーズ)
モチーフ:桜の園(1903年完成のチェーホフによる作品)
テーマ:無常、その中の斜陽
ステートメント:
弱さと向き合うことでしか生まれえない力がある。
自身が生まれ育った土地を売り払う必要に迫られている、没落した貴族が主人公の戯曲。
作者であるチェーホフはこれを喜劇と位置付けた。しかし多くの人がそれに異を唱え続けてきた。これは悲劇だと。悲しい物語だ、と。現代の俳優にも多くの影響を与え続けている俳優で演出家のスタニスラフスキー(1863~1938)もこれは悲劇だと考えたそう。
逆にこれを喜劇だと訴える人は、「面白いキャラクターがいるからこれは喜劇なんだ」という文脈を用いる。
たしかにそういうキャラクターはいる。
耳が遠くなってしまって会話が通じず、支離滅裂な返事をするお爺さん。それに、もうお金はないのに、残ったわずかなお金の浪費までもやめられない没落貴族の主人公・ラネーフスカヤ。
登場する個々人に可笑しなところはある。けれどそれが故に喜劇なのではない。
本当のワケはこうだと考える。
この劇は、弱さと向き合って生まれた力が登場人物ないしは観劇者に、喜びや活力、そして変化をもたらすから、ということ。
ラネーフスカヤは自身の零落を受け入れて対峙し、次へと歩き出す。彼女は弱さと向き合った。そこにこそ、この演劇の喜劇性が現れている。つまり、コメディという意味ではなく喜びを生む劇、という意味で。
今のコロナウイルスの現状はとてもタフだ。僕には計り知れないほどの状況下に置かれている人々がいると思う。けれど、ひとまずタフだ。
だからと言って、直ぐにただ「じゃあ頑張ろうよ」ということではないと思う。
辛さや弱音と向き合う時間が必要なんじゃないか。
そう思って、この戯曲は今こそ読まれるべき一冊だと考えた。
そしてこの桜の園をモチーフに写真を撮りたくて、カメラを持って街へ出た。


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2021/4/1

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