鎌田安里紗のインスタグラム(arisa_kamada) - 2月5日 18時18分


ケニアにたどり着く沢山の服・服・服。AFPの報道でチリ・アタカマ砂漠に投棄された大量の服が話題になりましたが(見てない方は「チリ 砂漠 ファストファッション」とかで調べてみてください)アフリカも。
特に、西側はガーナ、東側はケニアの港に大量の古着が世界中から届くそうです。
去年からプロダクション周りをお手伝いさせてもらっている @yuimanakazato YUIMA NAKAZATO Couture INHERITは、デザイナー中里さんがケニアを訪ね、持ち帰った150kgの古着から製作がスタート。品質表示もあったりなかったり、何の素材でできているのかもわからない、なかなか再生困難な服をセイコーエプソン社のドライファイバーテクノロジーという技術でアップサイクル(紙では実用化済み「ペーパーラボ」と調べると動画がでてきます、魔法みたいなのでみてみてください、衣服では研究段階)し、生み出された衣服のうつくしいこと。
先日パリで発表されたINHERITの様子はYouTubeで観られるのでぜひ📍

以下、デザイナーメッセージ

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今、世界中で行き場を失った大量の衣服たちがケニアに流れ着き、処理しきれず放置され、社会問題となっているという。私は衣服をデザインする者として、自らの目でその状況を見てみたいと思い、ケニアへ旅立った。

おびただしい量の衣服たちに出迎えられ、圧倒されるところから旅は始まった。衣服のゴミの山を眺めながら、デニムやTシャツなど、この地球上どこでも安価で画一的な装いが広がりつつあることを実感し、絶望的な気持ちになっていく。もうこれ以上、人類は衣服は作る必要はないのではないか・・・  

ナイロビから北ケニアの奥地に移動した時のこと。気候変動により深刻な水不足が広がる砂漠地帯に、部族の人々が暮らしていた。カラカラに乾燥する赤茶色の砂一色の景色の中に、オレンジや緑、紫など鮮やかな布を体に巻き付け、ビーズのネックレスやイヤリングなどを身に纏う人々に、目を奪われた。生きるか死ぬかという過酷な環境下においても、人は装いに装飾性を必要とするという事に、私はとても感動してしまったのだ。

手間と時間をかけて手作りし、親から子へと受け継がれていくビーズの装飾は、現代社会に広く行きわたった装いとは対極にあるものかもしれない。砂漠で見たあの美しいビーズの装飾は、いつまであそこにあり続けることができるのだろうかと、ふと不安になった。 

タイトルのINHERIT(受け継ぐ)は、干ばつの厳しい不毛の地であっても、それらを手放すことなく伝統的な装いや家畜を飼いながらの生活を受け継ぐ部族の人々から、人類はこの地球をどのように未来へ継承していくのかを改めて問われたように感じたことに由来する。絶望するのではなく未来を考え続けていく覚悟を、この言葉に込めた。 

中里唯馬

photo: @yuima_nakazato


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2023/2/5

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