代官山 蔦屋書店 DAIKANYAMA T-SITEのインスタグラム(daikanyama.tsutaya) - 4月17日 14時29分


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代官山 蔦屋書店 人文フロアでは、文学コンシェルジュ間室道子が一つのテーマにつき約40冊を選書するフェアを月替わりで開催中!その中で今回は、特におすすめの書籍を2冊ずつ、合計4冊をアシスタントの藤田がご紹介させていただきます。


【文学コンシェルジュのオールタイム・ベスト〈2023年5月の巻〉】
代官山 蔦屋書店 文学コンシェルジュが新刊・既刊を問わず、面白い!と思った本を毎月紹介するコーナーです。何度もオススメしたいものもあります。44のラインナップをお楽しみください。

1.『カケラ』湊かなえ 新潮文庫
田舎町で自殺した少女をめぐり、女性美容外科医が関係者たちの話を聞いていく。同級生、彼女にこうしていた少年、そのお父さん、中学、そして高校の担任の先生、亡き少女の母親・・・。人気者だったあの娘に何が?陽の肉体が陰の肉体に飲み込まれていく過程を、読書は目の当たりにする!!

2.『成瀬は天下を取りに行く』宮島未奈 新潮社
成瀬あかりの中学から高校までが語り手を変えながら6編収録されている。彼女は毎回突拍子もないことをするが、いわゆる不思議ちゃんやメンヘラ女子ではない。1話目の時の彼女は14歳。「この夏を西武にささげようと思う」と幼馴染の島崎みゆきに宣言し、西武大津店に通う。44年の歴史を持つデパートは8月末で閉店が決まっており、地元テレビ局の夕方のワイド番組が最終日まで生中継を入れる。それに欠かさず映り込むのだ。「誰のため」という伏線回収的な展開も読みどころだけど、とにかく成瀬のキャラクターがいい。全編で彼女は人からどう思われるかは眼中になく、自分が人としてどうありたいかに懸けている。彼女に迷いはない。あるのは決断だけだ!で、めざすものを意外にすぱっとやめちゃったりするのも、令和の10代ぽくていい。

【予期せぬ遠出】
GWのある4月5月は旅行シーズン!おうちで旅気分を味わおうと本を買い込む方も多いでしょう。楽しいものばかりではなく、旅には「予期せぬ遠出」があります。珍道中、家出、逃避行、誘拐小説から、遭難、愛する人へ向けた届かぬ心の旅まで、波乱万丈の数々をどうぞ!

1.『そして誰もいなくなった』アガサ・クリスティー 早川クリスティー文庫
昔、白黒映画でこの作品を見た時の恐怖感は忘れられない。孤島に招かれた滞在客が一人、また一人と殺されていき、テーブルに置かれた人形がそのたびに壊されていく。彼らを屋敷に招いたU・N・オーエンをいう人物の名前の意味がわかったときは、本当にぞっとした。伝承童謡の通りに人が殺されていくミステリの先駆者的作品のひとつで、ほんとうに誰もいなくなるラストは圧巻。犯人は誰?!

2.『旅ドロップ』江國香織 小学館文庫
タイトルの「ドロップ」はお菓子をさすほかに、「ドロップ・アウト」=逸脱を意味しているんじゃないかと思うくらいに、このエッセイの旅は大胆で予想外です。そのただならなさを「事故」とか「不運」ではなく、すいすいわたっていくのが江國さん流。「旅に出るにはどうしても、いったん家を”捨てる”必要がある」という感覚や、ケニアに行くはずだったのに現地の空港が閉鎖されたため、「そこ行きの航空券が買えたから」という理由でローマに行ったことなど、出てくるエピソードに仰天したりハッとさせられたりしながら、自分も旅に出たくなる。

店頭では、上記含めすべてのブックリスト&コメントを収めた小冊子を無料でお配りしています。ご来店心よりお持ちしています。

開催期間
4月16日~5月20日ごろまで

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2023/4/17

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