石川直樹のインスタグラム(straightree8848) - 4月3日 17時00分

Rest in peace Ryuichi Sakamoto.
初めてお会いしたのは2002年の晩夏に行われた銀座三越の屋上でのトークイベントだった。何も知らない若造との対談をよく引き受けてくださったと思います。坂本さんこのとき50歳、自分は25歳…。
以来、原発問題の会合にお声がけいただいたり、ヒマラヤからメールのやりとりをさせていただいたこともあった。間違ったことに対して声をあげる彼の一貫した姿勢から、ぼくは多くのことを学んだ。こうした指針となる大人が道を拓いてくれたからこそ、自分は安心してその後ろを歩き続けることができたのかもしれない。
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「芸術は長く、人生は短し」
芸術に“極み”などというものはないのだから「その人が亡くなっても、芸術は生き続ける」という文字通りの意味として受けとった。
坂本さんが好んだというこの一節は、最近ヒマラヤに通いながらぼくが考えてきたことと重なる。
短い人生のなかで経験できることは限られている。ならば悔いなく生きたい。そして、自分がいなくなっても写真は残り、人によって、時代によって、受け取られ方を変えながら、しかしずっと生き永らえる。
いま坂本さんの『TIBETAN DANCE』を聴いている。なんだか最後の最後まで、坂本さんに背中を押されたような気持ちだ。
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遠くここネパールより、心からご冥福をお祈りいたします。
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写真は、雑誌『ソトコト』2002年10月号。対談のレポート記事より。

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