山下航平さんのインスタグラム写真 - (山下航平Instagram)「『まだスレッズやってないの?』 #フィクションエッセイ  Threads(スレッズ)というサービスがInstagramなどを開発・運用しているMetaから2023年7月頭にリリースされた。 テキストで近況を報告したり、他の利用者との会話に参加したりできたりするSNSサービスだ。 いわゆるTwitterに近いサービスという認識が一番わかりやすい。 サービス開始から5日間で1億人を超えるユーザー数を獲得した怪物・スレッズは今一番勢いのあるSNSかもしれない。  ちまたでは、 「スレッズ始めました!」 「スレッズ楽しい!」 「ツイッターより使いやすいかも!」 のようなユーザーの声も溢れている。 その声は、スレッズやInstagramだけでなく、ツイッター上でも投稿されていた。  Twitterに似ているアプリとして、認知されているスレッズの評判がTwitter上に溢れている。 この状況をTwitterはどんな気持ちで見ていたのだろうか。 スレッズに対して嫉妬していたのか、怒っていたのか。それとも、離れていくユーザーたちを悲しい気持ちで眺めていたのか。  長年付き合ってきた彼女が、自分と別れて、新しい彼氏と付き合い、 元カレである自分の見えるところで「新しい彼氏めっちゃいい感じだわ〜!」と言っているのを見てしまった気分に近いのだろうか。 わざわざ元カレのホームに元カノが乗り込んできて、「新しい彼氏と楽しくやっていこうと思う。さようなら。」とわざわざ報告に来てくれているのだ。  日本人の苦手な「th」の発音を頭に持つスレッズは、今日もどこかでその名前を盛んに口にされているはずだ。 自分の舌を上の前歯に当てながら、丁寧な発音で「(Th)readsがさ〜」と言っているに違いない。  いち早くスレッズを始めた人たちは、スレッズを始めていない人たちを見つけると、 「まだスレッズやってないの?」 とヨダレを垂らし、目を血走らせながら丁寧な「th」の発音で聞いてくるのだ。 スレッズを始めていない我々を情報感度が低い人間だと見下し、いち早く新しいSNSという黒船に乗り込んだ自分に優越感を感じているのだ。  なんでもハラスメントにしてしまうような生き辛い現代で、 「スレッズハラスメント」、略して「スレハラ」という言葉も流行るかもしれない。  2006年に最初のツイートが発信されたTwitterはいまや4億人以上のユーザーを世界中に抱えている。 「ツイート」という言葉はTwitter上で、「発信」や「投稿」という意味合いで使われてきた。 「つぶやく」、「ツイート」、「リツイート」などのTwitter由来のSNS言語たちはスレッズ上ではどのような言葉で代用されるのだろうか。 スレッズで投稿することを、「ツイート」といっていたらこれほど滑稽なことはない。  僕とTwitterは長い付き合いだ。始めて親からスマートフォンを買ってもらった時から、「いいね」が「ふぁぼ」と呼ばれていた時から、 「お風呂入ってくる〜」「昼ごはんわず!」のような、日常のなんでもないことを今よりもっと気軽につぶやけていた時から、Twitterと共に歳を重ねてきた。  Twitterに対する愛はそれなりにあると思う。夥しいほどの情報量が流れてくるタイムラインをスクロールするのが好きだった。 地震があると、「#地震大丈夫」がトレンド入りするTwitterが好きだった。 もしTwitterのサービスが終了するなら、その時はTwitterのみんなで迎えたい…。と思っていた。  Twitterは、突然「X(エックス)」という名前に変わった。 僕たちが愛した青い鳥は鳥籠から遥か彼方に羽ばたいて行った。 僕のようなちっぽけな人間が異論を発したとて、Xのマスクを被った人間には届かないのかもしれないが、 あまりにも突然の変更に心がついていかない。  認証バッチが有料課金制になったり、ツイートの閲覧数に制限をかけられたり、 今回の慣れ親しんだアイコンの変更と、サービス名の変更。 改変に次ぐ改変が多すぎてサービスの先行きがどうも不安になってしまう。 このサービスが終わる日はまさしく「X」デーと言われるのだろう。  こんなことなら、スレッズ始めようかな。 ところで、これを読んでるあなたは、 「まだスレッズやってないの?」  *このお話はフィクションです。 実在の人物や団体などどは関係ありません。」7月29日 21時05分 - kouhei_yamashita_official

山下航平のインスタグラム(kouhei_yamashita_official) - 7月29日 21時05分


『まだスレッズやってないの?』
#フィクションエッセイ

Threads(スレッズ)というサービスがInstagramなどを開発・運用しているMetaから2023年7月頭にリリースされた。
テキストで近況を報告したり、他の利用者との会話に参加したりできたりするSNSサービスだ。
いわゆるTwitterに近いサービスという認識が一番わかりやすい。
サービス開始から5日間で1億人を超えるユーザー数を獲得した怪物・スレッズは今一番勢いのあるSNSかもしれない。

ちまたでは、
「スレッズ始めました!」
「スレッズ楽しい!」
「ツイッターより使いやすいかも!」
のようなユーザーの声も溢れている。
その声は、スレッズやInstagramだけでなく、ツイッター上でも投稿されていた。

Twitterに似ているアプリとして、認知されているスレッズの評判がTwitter上に溢れている。
この状況をTwitterはどんな気持ちで見ていたのだろうか。
スレッズに対して嫉妬していたのか、怒っていたのか。それとも、離れていくユーザーたちを悲しい気持ちで眺めていたのか。

長年付き合ってきた彼女が、自分と別れて、新しい彼氏と付き合い、
元カレである自分の見えるところで「新しい彼氏めっちゃいい感じだわ〜!」と言っているのを見てしまった気分に近いのだろうか。
わざわざ元カレのホームに元カノが乗り込んできて、「新しい彼氏と楽しくやっていこうと思う。さようなら。」とわざわざ報告に来てくれているのだ。

日本人の苦手な「th」の発音を頭に持つスレッズは、今日もどこかでその名前を盛んに口にされているはずだ。
自分の舌を上の前歯に当てながら、丁寧な発音で「(Th)readsがさ〜」と言っているに違いない。

いち早くスレッズを始めた人たちは、スレッズを始めていない人たちを見つけると、
「まだスレッズやってないの?」
とヨダレを垂らし、目を血走らせながら丁寧な「th」の発音で聞いてくるのだ。
スレッズを始めていない我々を情報感度が低い人間だと見下し、いち早く新しいSNSという黒船に乗り込んだ自分に優越感を感じているのだ。

なんでもハラスメントにしてしまうような生き辛い現代で、
「スレッズハラスメント」、略して「スレハラ」という言葉も流行るかもしれない。

2006年に最初のツイートが発信されたTwitterはいまや4億人以上のユーザーを世界中に抱えている。
「ツイート」という言葉はTwitter上で、「発信」や「投稿」という意味合いで使われてきた。
「つぶやく」、「ツイート」、「リツイート」などのTwitter由来のSNS言語たちはスレッズ上ではどのような言葉で代用されるのだろうか。
スレッズで投稿することを、「ツイート」といっていたらこれほど滑稽なことはない。

僕とTwitterは長い付き合いだ。始めて親からスマートフォンを買ってもらった時から、「いいね」が「ふぁぼ」と呼ばれていた時から、
「お風呂入ってくる〜」「昼ごはんわず!」のような、日常のなんでもないことを今よりもっと気軽につぶやけていた時から、Twitterと共に歳を重ねてきた。

Twitterに対する愛はそれなりにあると思う。夥しいほどの情報量が流れてくるタイムラインをスクロールするのが好きだった。
地震があると、「#地震大丈夫」がトレンド入りするTwitterが好きだった。
もしTwitterのサービスが終了するなら、その時はTwitterのみんなで迎えたい…。と思っていた。

Twitterは、突然「X(エックス)」という名前に変わった。
僕たちが愛した青い鳥は鳥籠から遥か彼方に羽ばたいて行った。
僕のようなちっぽけな人間が異論を発したとて、Xのマスクを被った人間には届かないのかもしれないが、
あまりにも突然の変更に心がついていかない。

認証バッチが有料課金制になったり、ツイートの閲覧数に制限をかけられたり、
今回の慣れ親しんだアイコンの変更と、サービス名の変更。
改変に次ぐ改変が多すぎてサービスの先行きがどうも不安になってしまう。
このサービスが終わる日はまさしく「X」デーと言われるのだろう。

こんなことなら、スレッズ始めようかな。
ところで、これを読んでるあなたは、
「まだスレッズやってないの?」

*このお話はフィクションです。
実在の人物や団体などどは関係ありません。


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2023/7/29

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