木下美咲のインスタグラム(happyberry7) - 7月31日 18時31分

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』村上春樹

物語の舞台は名古屋、東京と固有名詞溢れるリアルな現実世界で描かれてあるのだけど、それでも地上から少し浮いた浮遊感が漂うのは、
舞台を鑑賞しているようで、英文を日本語訳したような台詞回しにあるのかな。
そこが不思議と凜とした違和感となって、キャラクターの品格と幻想的なベールに包まれた世界観が創り上げられててやっぱり好き。
最後のページ2行で涙腺決壊。
やられた。

手に入れる喜びよりも失う恐怖が優ってしまいがちな私には、ものすごく大事な一冊になった。
いくらでも読み返せる。
一冊で完結で読みやすくてお勧めです。

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