モルのインスタグラム(m_scape) - 12月24日 20時50分
ฅ^•ﻌ•^ฅ③
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仕方なくジャケットの端を持たせたまま会社まで誘導するように歩く。
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はたから見るとまるで付き合いたてのかぽぅ。
ボクを信用してるのか画面から目を離さないまま素直に同じ方向についてきていた。
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ドラクエみたいに角を曲がっても器用に一定の距離のままだ。このまま宿屋にでも連れてってサプライズしちゃおうかしら。ゆうべはおたのしみでしたねとか言われちゃうぜきっと。
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年下のコの何気ない挙動に純な男心を振り回されながら従業員専用口から2人でエレベーターに乗り込んだ。
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『なぁ』
「?」
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スマホの画面から視線をはずすと無言で小首をかしげて覗きこむようにボクの顔を見てきた。
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こういうちょっとした仕草がいちいち可愛くて気になる。
女のコって全員デフォで小悪魔的な要素もってんですかね?
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こいつが店長に好意を抱いているという事実を知らなければ危うく恋しちゃいそうだ。
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事前に知っておくことで戦略上、優位に進めることができることって多い。
彼を知り己を知れば百戦諦めろともいうしな。
うん、あきらめ大事。
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小悪魔の誘惑に見事に打ち勝ったボクは平常心のまま聞いてみる。
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『LINE友だちって何人くらいいる?』
「はぁ?あたしのですか?んっと...300人くらいですかね」
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彼女的にこの話題には興味ないのかすぐに視線をスマホに戻す。
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「それがどうかしたんですか?」
『そんなにいると大変じゃないか?』
「なにがです?」
『いや、たとえば朝の挨拶だけでもたくさんくるんだろ』
「ん~まぁ正直メンドクサイって思うこともありますけど。でもいっぱい友だちがいるほうが楽しいじゃないですか」
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ピコンピコンとひっきりなしにメッセージが舞い込んできてはその度に律儀に返していく。
大した人気者だ。
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いそがしそうにスマホをいじる彼女の様子をながめていると22Fについた。
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「じゃああたしは着替えてきます♪」というとまたスマホ画面とにらめっこしながら更衣室があるほうに歩いていった。
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いつか誰かとぶつかる前に歩きスマホやめさせないとな...と心配しつつボクもお気に入りの席へとむかう。
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いつもの皇居を見下ろせる窓際の席。
鞄を対面の椅子においてPCを立ち上げてからさっき言われたことを思い返す。
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友だちの数が楽しさを測る尺度だなんて考えたこともなかったが、それが真実だとすると世間的に見てボクの人生はとてもつまらないものだということになってしまう。
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たしかに常に楽しそうに見えるリア充たちも友だちが多いイメージ。
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パーリーピーポーなやつらが仲間とつるんで毎日エブリデイしてるなか、ボクは今後もずっと一人でTV見ながらコンビニ弁当食べてんのかな。
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やだかわいそう。
リアルに想像できてしまって妙に焦ってしまう。
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そのうち寂しさに耐えかねて食事時に一緒にいて話し相手になってくれるボランティアとか募集しかねない。
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むしろ好みの女のコとかだったら時給発生するまである。
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服装・髪型自由。
週1回3時間から応相談。
交通費、食事代当方もち。
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...これレンタル彼女ってやつだな。
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出た当初はなにそれって思ってたんだけどけっこう需要ありそう。ボクに。
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#クリスマスイブの19時に仕事来るってどーゆーこと?
#シベリアのキツネ
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2015/12/24