モルのインスタグラム(m_scape) - 5月11日 20時50分

??? ①
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「あーあ、お団子屋さん休みかぁ」
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シャッターが閉じられた店先に視線を向けながら運転席の彼女が言う。
表には火曜定休の貼り紙。
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「ここのはどれも絶品だからお花見しながら食べたかったんだけどねぇ(´･_･`)まったく、なんでお店が休みの日に来るかなぁ」
『いや、ボク呼び出されたほうですけど？』
「そーだっけ？ごめんごめんw」
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ケラケラと笑いながら市内を車で通り抜けていく。
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駿府城公園のお堀には見頃を迎えた桜が両手を広げて歓迎するかのように枝を拡げていた。
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「ここも工事してなければリフレクションが絶景だったんだけど、誰かさん、タイミング悪いからwww」
『いちお言っとくけど、それもボクのせいじゃないよね？』
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このやり取りの1日前、関西遠征真っ只中のボクに彼女からLINEに連絡がきた。
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「モルさん！こっちの桜満開だよ！いつ来れる？」
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列島が急激にあったかくなり、今年の春はどこも予定より早く桜の開花を迎えていた。
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『来週末あたりって言ってなかったっけ？』
「知らないよ。もう満開なっちゃってるし」
『でもいま京都』
「帰りに寄れば？」
『休みの届出してないんス。今週末は？』
「水曜の雨で散っちゃうよ？」
『なら来年までお預けかな』
「そっか、あたしの地元の桜は見たくないのか...モルさんにとってはその程度だったんだ...」
『いや...ボク、会社クビになるかもよ？』
「あたしには影響ないっ」
『婿に行けなくなったらどーすんだこら！』「知るかっ！売れ残ってしまえwww」
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サークルの仲間内のような関係。
ウマが合うというのはこーゆーのを言うんだろう。
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リズムよく会話がすすむ。
ふざけつつも互いに悪意がないので心地よい。
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その上で強引に誘われると断れないボクの性格を熟知したかのようなやり取り。
完全に主導権を持っていかれてる。
くそォ( ｰ̀εｰ́ )
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その日の夜、ホテルからメールチェックして同じ部署のコに急ぎ分の仕事を依頼し、なんとか1日空きを作り、関西旅行からの静岡延泊が決まった。
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#無許可キャプ3
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shot by @sumiyo_asia
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