平野紗季子のインスタグラム(sakikohirano) - 4月2日 00時30分

ピチューさんの焼くくるみのパンは高加水のもっちもちでフォカッチャにはクミンが入っていた。何を食べても心地よくてそれは店の空気とつながっていて、のんびり出てくるお料理にカリカリしてる人はひとりもいなくて、予約の時間にやってきたお客さんの席がまだ埋まってても、そのお客さんも慣れた調子でふわぁ〜っとしていて みんなでピチュー時間とでも言うべきものを享受するピースフル王国だった。何度でも巻き戻して噛み締めたいくらいいい時間だった。すごかった。

かつて別のお店の主が言ってたことを思い出す。店に客を招くっていうのは自分の家に招くような感覚なんだよ。だとしたら自分と気が合わない人をそれでもわざわざ家に入れたいと思わないでしょ。お客さんも店もどちらも無理してまで同じ時間を過ごす必要なんてどこにもない。

店と客が一緒に作り上げる奇跡みたいに幸福な夜もあれば、噛み合わない不幸もある。レストランでバッドエンドを迎えないためにできることがあるとするならそれはまず一方的な消費のマインドを捨てることだろうと思っているけどこれはなんか自戒や自省も含めてすごく長い話になりそうなので一旦スマホを置いて寝ますおやすみなさい。

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